いつも株式会社遠藤木型のブログをご覧いただき、ありがとうございます。 今回は、私たちの工場で今年から新しく始めた取り組みと、モノづくりにおける「環境への考え方」についてお話ししたいと思います。
■ 昔は「別世界の話」だった環境問題
1997年、「京都議定書」という言葉が毎日のようにニュースで飛び交っていた頃、現場で木くずまみれて働いていた私は「国同士で一体何を言っているんだろう?」と、どこか別世界の遠い話のように感じていました。
しかし、時代は変わりました。世界的に脱炭素化が進み、いずれは私たちのような零細企業も含めたサプライチェーン全体での取り組みが求められる世の中になりつつあります。 「いつか義務化されてから慌てるより、まずは自分たちがどれくらいCO2を出しているのか『知る』ことから始めよう」。そう考え、いつもお世話になっている北洋銀行さんのオススメもあり、CO2排出量の見える化ツールを導入することにしました。
■ 木型製作の現場の「CO2の見える化」
私たちの工場では、大型の同時5軸制御NC加工機や木工加工機を日々稼働させています。これらを動かすための「電力」はもちろん、北海道の厳しい冬場を乗り切るための「灯油」も欠かせません。
測定には「CARBONIX」というクラウドサービスを導入し、日々のデータを入力してグラフ化しています。

画像をご覧いただくと、冬場は灯油の消費が多くなるため、青い部分(直接排出)の割合が増えているのがわかります。数字を出してみると、全員で10名程度の当社のCO2排出量は、年間で見ても一般家庭の数軒分ほどでした。こうして数値化されると、自分たちの立ち位置がはっきりと実感できます。

■ 木型屋の私たちが目指したい「本当のCO2削減」
自社内の電気や灯油を大切に使うことはもちろん重要ですが、私たちは単なるポーズとしての「ビジネスエコ」を目指しているわけではありません。
車の運転で例えてみましょう。 エコカーに乗って自分のガソリンを節約することも大事ですが、社会全体のCO2を大きく減らすなら、排気量の大きい「大型トラック」にいかにスムーズに走ってもらうかが重要です。無理な割り込みをせず、十分な車間距離を取り、トラックがブレーキやアクセルを無駄に踏まずに済む環境を作ること。
私たちの仕事もこれと全く同じだと考えています。 お客様である鋳造(いもの)業者様は、金属を高温で溶かすために非常に多くのエネルギーを使います(=大型トラック)。だからこそ、前工程である私たち木型屋(=自家用車)が、「間違いのない高精度な型」を1発で作り上げること。 型の不備による鋳物の「作り直し(膨大なエネルギーと時間のロス)」を極限まで減らすことこそが、私たちができる「本当のエコ」の形だと思っています。


■ 「安全第一」と「最新設備」でミスをなくす
私たちは、エコを意識するあまり、電気代を浮かすために工場の照明を暗くして従業員が怪我をするような本末転倒なことは絶対にしません。 安全で明るい環境を守り、職人が持てる技術を100%発揮できる状態を作ることが、結果的にミスのない型作りに繋がるからです。
さらに、その「やり直しをゼロにする」ための具体的なアクションとして、当社では新たに**「ワイドエリア3次元測定器」**を導入しました。 熟練職人の目と技術に、最新鋭の3次元測定器というデジタルの眼を掛け合わせることで、ミクロン単位の誤差を見逃さず、極限までミスを削減することが可能になりました。

■ まずは現状を知り、これから何ができるかを考える
私たちの環境への取り組みは、まだスタートラインに立ったばかりです。 「CO2を減らすために、明日から何をどう変えるべきか」という明確な答えは、すぐには見つからないかもしれません。しかし、まずは測定を続けて現状を受け止め、「この小さな工場でこれから何ができるのか」を社員全員で少しずつ考え、実行していきたいと思います。
全員で10名程度の小さな会社ですが、これからも「柔軟な発想で独創的な製品づくり」というスタンスはそのままに、自分たちにできる等身大の取り組みを進めてまいります。
木型・FRP型・大型造形物に関するご相談や、急ぎの案件がございましたら、少数精鋭ならではのフットワークの軽さですぐに対応いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください!
企業情報 – 遠藤木型 会社概要(沿革・主要設備) | 株式会社遠藤木型(札幌市)
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