平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。 株式会社遠藤木型 代表の遠藤です。
この度、図面管理システム「ズメーン」を提供する株式会社Fact Base様のウェブサイトにて、弊社の導入事例インタビューが公開されました。
記事は非常にきれいにまとめていただきましたが、限られたインタビュー時間では語り尽くせなかった**「導入に至るまでの泥臭い経緯」や、記事には載っていない「現場での正直な使い勝手」、そしてシステム導入後に起きた「社員の意識変化」**について、このブログで詳しく補足しておきたいと思います。
▼掲載記事はこちらからご覧いただけます 株式会社遠藤木型 | 導入事例 | ズメーン | 関連資料もまとめて保存できる図面管理システム 創業70年の木型メーカーが選んだ「情報を残す仕組み」 | 株式会社遠藤木型
■「規模の壁」を言い訳にしない。遠藤木型のスタイル
弊社は従業員数9名、札幌にある決して大きくはない木型メーカーです。 しかし、**「規模が小さいからこそ、最新のテクノロジーで武装する」**をポリシーに、これまでも国内有数の「大型同時5軸制御NCマシン」など、ハードウェアへの投資を積極的に行ってきました。
そして今回、ソフトウェア面のDXとして導入したのが、図面管理システム「ズメーン」です。
■なぜ導入したのか? 〜日々の業務に追われていた過去〜
実は、システム導入前には大きな悩みがありました。
これまで、実際に「製作した図面」の保存は行えていましたが、「見積もりの図面」までは手が回っていませんでした。 保存したいという気持ちはありましたが、日々の業務に追われ、整理する時間を作れなかったのです。その結果、過去の類似案件を探す際の**「検索」に膨大な時間**がかかっていました。
さらに近年は、図面だけでなく「工程表」や「チェック図面」など、保存すべきデータの種類も増え始めていました。従来のサーバー保存の方法では、フォルダの中がごちゃごちゃになり、どれが最新で、どれが必要なデータなのか判断がつかない状態になっていたのです。
「このままではいけない」
そう思い、数社に相談し、比較検討した結果、最も弊社にマッチした「ズメーン」の導入を決めました。
■「そんなはずがない」と言わせないために
私がこれほど「保存」や「管理」にこだわるのには、実は個人的な強い想いがあります。
ふと仕事をしながら、こう思うことがあるのです。 **「もし昔に戻れるなら、私の『師匠』の製作時間や、作業中の動画があれば良いのになあ」**と。
私の記憶の中には、師匠の凄まじいスピードや神業のような技術が鮮明に残っています。 しかし、それを今の若い世代に口で伝えても、 「そんなスピードでできるはずがない」 と、どこか信じてもらえないような、現実味のないリアクションが返ってくることがあります。
本来であれば、私自身が現場に立ち、実際にやって見せるのが一番早いことはわかっています。 しかし、私も経営者として社長業や営業に追われる身であり、つきっきりで彼らに技術を見せてあげる時間を割くことが、物理的に難しいのが現実です。
「自分の体は一つしかない。だからこそ、仕組みに頼る」
私自身が手取り足取り教えられなくても、図面も、数値も、作業動画も、すべてが「客観的なお手本」としてシステムに残っていれば、彼らはいつでもそれを見て学ぶことができます。 10年後、20年後の遠藤木型を支える社員にとって、この蓄積されたデータが「無言の師匠」となり、技術を証明する財産になると信じています。

■正直なところ、使い勝手はどう?(現場レビュー)
さて、想いの部分はこれくらいにして、実際に導入してどうだったのか? **「楽になった点」と、あえて「不満点・要望」**も正直にお話しします。
1. 図面番号・品名の「自動入力」が毎日の救世主に 地味ですが非常に助かっているのが、図面のPDFを入れた際にAIが「図面番号」や「品名」を読み取って自動入力してくれる機能です。 弊社では毎日のように見積もり依頼が来ます。その都度、手入力で管理簿をつけるのは大変な手間でしたが、ここが自動化されたことは非常に大きいです。
2. 「写真整理」のストレスが激減 以前は【スマホで撮影 → パソコンに転送 → サーバーのフォルダに移動】という手順でした。忙しいと作業が後回しになり、数ヶ月分の写真が溜まって「これ、どの案件だっけ?」となることも多々ありました…。 今は現場でスマホで撮って、その場でクラウドに直保存できるので、写真の迷子がなくなりました。


3. 3Dスキャナなどの「大容量データ」への対応力 弊社では、キーエンス製の「ワイドエリア三次元測定機」や3Dスキャナを保有しており、扱うデータ容量が非常に大きくなることがあります。 当初、データが大きすぎて保存できないケースがあったのですが、相談したところすぐにアップデートで容量アップの対応をしてくれました。 こちらの要望に合わせて進化してくれる点は、非常に心強いです。
4. 社員の意識が変わり、アイデアが出るように 導入して一番助かっているのは、実はここかもしれません。 以前の保存方法では手間がかかることもあり、徹底できていない部分がありましたが、ズメーン導入後は従業員が今までよりも積極的にデータを入力してくれるようになりました。 さらに、「こういう風に保存したらどうでしょう?」と、従業員の方から保存方法のアイデアが出てくるようにもなりました。 「やらされる管理」から「自ら残す管理」へ。この意識の変化は、会社にとって大きな財産です。
5. 見積もり対応の「うっかり忘れ」が減少 以前はお客様から見積もり依頼を頂いた際、「一旦印刷して机に置く」というスタイルでした。しかし、印刷し忘れたり、急な対応でバタバタして書類が埋もれてしまったりして、お返事を忘れてしまうことがありました。 今はどんなに忙しくても**「まずズメーンに入れる」**を徹底しています。これが見積もりのToDoリスト代わりになり、対応漏れが格段に減りました。 (正直に言うと、まだ「ズメーンへの入れ忘れ」や「送ったつもりで送れていない」というミスがゼロにはなっていません…。ご迷惑をおかけしたお客様、大変申し訳ございません。ここもシステムを活用して撲滅できるよう精進します!)
■ここだけは直してほしい!(要望)
良いことばかり書くのも嘘っぽいので、現状感じている不満点も書きます。
「データのダウンロードを、もっと簡単にまとめてできるようにしてほしい」
アップロードは非常に簡単なのですが、逆にデータを落とそうとした時、まとめてダウンロードするのに手間がかかるのが現状のネックです。 これについては既に担当者様にも伝えており、「対応してほしい!」と強く要望を出しています。Fact Baseさん、期待しています!
■未来へのタイムカプセルとして
以前のサーバー管理時代は、「細かい情報を入力するのは面倒だ」と思い、詳細なデータ入力を省いてしまっていました。 しかし、ズメーン導入をきっかけに、「後で検索しやすくするために、しっかり入力しよう」という意識に変わりました。
今はまだ、保存した全てのデータを100%使いこなせているわけではありません。 しかし、師匠の技術が今の私に残っていない歯痒さを感じているからこそ、**「とりあえず入れておく」**ことで、いつか未来の社員たちが「あって良かった」と思えるデータベースを作っていきたいと考えています。
そんな弊社の取り組みが掲載されていますので、ぜひ記事もご一読ください。 Fact Baseの担当者様、いつも近くに来た際の丁寧なサポート、ありがとうございます!

