• 【3次元測定】導入から2年。1m超の木型製作を支える「大型高精度」へのこだわり

    いつも遠藤木型のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

    先日のキックオフミーティングで、「売上アップを目指して、新しいことにも少しずつチャレンジしていこう」と社内で目標を共有しました。 その一環として、最近WEBで「3次元測定」を探している方が多いことから、当社の設備や技術をより多くの方に知っていただくため、ブログ等での発信を増やしていこうと考えています。

    とはいえ、私一人で現場の様子を伝えるのには限界があります。 そこで「写真や動画の撮影に協力してくれないか」と現場に相談したところ、早速、布施さんと西山さんが測定している様子を撮影してくれました。忙しい業務の合間を縫って、すぐに動いてくれたこと、本当にありがたく思っています。

    また、撮影に協力してくれた二人に限らず、普段から従業員やパートの皆さんがそれぞれの持ち場でしっかりと会社を支えてくれています。新しい挑戦を始める時に、皆がこうして自然と協力してくれる環境があることは、経営者として大変ありがたいことだと日々感じています。

    「一目惚れ」から始まった、後悔しない設備投資

    そんな現場の皆が日々使いこなし、今回撮影してくれた機材が、キーエンスのワイドエリア三次元測定機「WM-6210」です。2024年の4月に導入してから、丸2年が経ちました。

    実はこの機材、初めてデモを見た時に私が完全に一目惚れしてしまったんです。 当社の規模からするとかなり思い切った投資でしたが、それには理由がありました。当社では以前から「エインスキャン」という小型の3Dスキャナを所有していました。(誤解のないようにお伝えしておくと、先日「日本木型工業会」でエインスキャンの最新機種を拝見する機会があったのですが、性能が格段に進化していて本当に素晴らしい機材になっていました!)

    ただ、当時私たちが導入した古い機種は、当社のメイン業務である「大型製品」とは用途やサイズが少し合わず、出番が年に数回にとどまっていました。その反省から、新しい機材を入れるなら「安価であまり使わないもの」より、少し背伸びをしてでも「高額で毎日のように使うもの(=当社の大型サイズに合うもの)」を選ぼうと決断したのです。

    その結果、今では週に何度も稼働する、遠藤木型に欠かせない相棒になっています。

    なぜ「大型」の測定が必要だったのか

    私たちが作る木型には小さなものもありますが、実際には1メートルを超えるものが非常に多くあります。 木型の世界では、小さなものの超高精度を追求すること以上に、「大きなものを、いかに高い精度で正確に捉えるか」が何より重要です。

    これまでは、数メートルに及ぶ大型製品を人の手で正確に測ることは非常に困難でした。しかし、この測定機を導入したことで、5メートルを超えるような対象物でも隅々まで正確に数値を捉えられるようになりました。

    正確な数値が目に見えるようになると、製作現場で「ここがこうなっているなら、作り方をこう工夫すれば、もっと精度良く仕上がるのではないか」という具体的な改善案が生まれます。 「測れる」ようになったことで、私たちのモノづくりの精度そのものが一段階引き上げられたと感じています。

    「あの時の悔しさ」をこれからの力に

    この大型機材を導入した背景には、ある悔しい経験もありました。 以前、「文化遺産のような古い建物を解体する前に3Dスキャンでデータを残せないか」というご相談をいただいたのですが、当時はサイズの問題で泣く泣くお断りせざるを得ませんでした。

    「あんな仕事も、次からはしっかりとお引き受けしたい」 その思いが、今の私たちの技術を支えています。

    出張スキャン・リバースエンジニアリングもお任せください

    2年間現場で使い倒し、ようやく自信を持ってアピールできる準備が整いました。

    • シール不要で製品を汚さない: 大切な製品をそのまま測れます。
    • 出張スキャン対応: 北海道内、現場へフットワーク軽く伺います。
    • 「型」の視点を持った測定: 単なる測定だけでなく、その後の「加工」や「実物製作」まで一貫して対応できるのが、木型屋である私たちの最大の強みです。

    「大きなものだけど測れるかな?」「図面がない部品を形にしたい」といったご相談があれば、ぜひお気軽にお声がけください。

    止まない雨はない。モノづくりに希望が集まる時代へ

    現在、製造業を取り巻く環境は「トランプ関税」への懸念や「ナフサ不足」による原材料問題など、非常に厳しい状況が続いています。しかし、こんな逆風の時だからこそ、私たちは決して下を向かず、技術の向上や社内のスキルアップにしっかりと時間を使い、会社としての「レベルアップ」に力を入れていこうと皆で話し合っています。

    最近のニュースですが、アメリカではAIの普及によってホワイトカラーの仕事が代替されつつある一方で、AIには決して代わりができない「ブルーカラー(現場の技能職)」の価値が見直され、若者たちの間でも人気が高まっているそうです。日本でも少しずつその傾向が出始めているように感じます。

    私たちの「モノづくり」は、まさに機械だけでは完結しない、人間の知恵と手の感覚が絶対に不可欠な仕事です。これからは製造業にこそ、良い人材が集まる時代になっていく。そんな明るい希望を感じています。

    「止まない雨はない」と信じて、いつかパッと晴れた時に最高のモノづくりをご提供できるよう、今はしっかりと地力を鍛えていく所存です。製造業界の皆さん、今は大変な時期ですが、共に頑張って乗り越えていきましょう!


    【おまけ:社長のつぶやき】 実はこの測定機、一つだけ困った(?)ことがあります。それは「機械は全く気を使ってくれない」ということ(笑)。 職人の感覚なら「ここは用途的に問題ないからOK」と融通が利くところでも、機械は忖度なしに「ほんのわずかにズレてますよ!」と数字を突きつけてきます。 たまには「そこは少し空気を読んでよ…」とぼやきたくなる時もありますが、その「一切妥協しない機械の目」と「職人の塩梅」を組み合わせることで、自信を持って良い製品をお届けできています。

    出張3Dスキャン – 遠藤木型大型部品・建築物の出張3Dスキャン&リバースエンジニアリング|遠藤木型

    キックオフミーティング – 遠藤木型

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