• 【第2回】「今の約2倍」という数字。決して大風呂敷ではなく、会社と社員を守るために出した答え

    専門家と共に算出した、厳しすぎる現実

    こんにちは。株式会社遠藤木型の遠藤です。 前回は、会社を次の世代へ繋ぐために外部の専門家(藤原先生)を招き入れ、自分たちの「本当の強み」を再発見したお話をしました。

    しかし、自分たちの強みを再確認して前向きな気持ちになったのも束の間、客観的なデータに基づくシミュレーションによって、非常に厳しい現実を突きつけられることになります。

    物価が上がり続ける今の時代、会社をただ存続させる「現状維持」のラインを保つだけでも、私たちが想像していた以上の利益を確保しなければならないことが、データとして明確に示されたのです。

    ウッドショックとケミカルウッドの高騰。5年後の「生存ライン」は1.3〜1.4倍

    製造業に関わる方であれば、誰もが肌で感じていることかと思います。 近年、私たちの業界でも「ウッドショック」による木材価格の急騰や、主材料であるケミカルウッドの仕入れ値の高騰がダイレクトに経営を圧迫しています。それに加えて、電気代をはじめとするあらゆる固定費が上がり続けています。

    専門家とシミュレーションをした結果、**「このインフレや人件費高騰の波を吸収し、今の会社をただ存続させるだけでも、5年後には現在の1.3倍から1.4倍の売上が必要になる」**という厳しい現実が浮かび上がりました。

    つまり、これまでと同じような目標設定で「現状維持」を目指していては、事実上、会社は少しずつ縮小していってしまうのです。

    なぜ「今の約2倍」なのか?社員の生活を守るための目標

    では、目標を「1.3倍〜1.4倍」に設定すればいいのでしょうか。 もし目標をその「最低限の生存ライン」に置いてしまったら、おそらく「生き残るためだけに、ひたすら我慢して働き続ける」という状態になってしまいます。皆が希望している工場のメンテナンスや新しい設備の導入も、お給料のアップも、後継者となる若い人の採用も、難しくなってしまうでしょう。

    せっかく縁あって集まってくれた社員たちに、ただ我慢をお願いするだけの未来にはしたくありませんでした。

    そこで、専門家の先生からの後押しもあり、一つの大きな目標を掲げることにしました。 それが、最低限の生存ラインではなく、**「5年後に現在の約2倍の売上」**を目指すということです。

    私の性格をご存知の方ならお分かりかもしれませんが、私は本来、実現できるか分からないような大風呂敷を広げるのはとても苦手です。「いきなり今の2倍なんて、無茶を言っていると思われるのではないか」と、最初は私自身も尻込みしていました。 しかし、社員の給与を少しでも上げ、働きやすい環境を整え、会社を存続させるためには、これくらいの目標を掲げる必要があるのではないかと考えるようになりました。

    私たちになら、届くかもしれない。ここ数年で着実に成長してきた「実績」

    なぜ、私がこの無謀とも思える数字に挑戦しようと思えたのか。それは、**「今のうちの社員たちと一緒なら、もしかしたら届くかもしれない」**という希望を持てたからです。

    実はここ数年、遠藤木型は少しずつですが着実に力をつけてきました。 社員のみんなが自発的に検査体制を見直し、現場で工夫を重ねてくれたおかげで、休日を増やし、残業を減らしながらも、業績を伸ばし続けてきたという実績があります。

    「みんなで仕事の効率を上げ、コストを抑える努力を続けること」、そして「図面がなくても形にするという私たちの強みを磨くこと」。これを少しずつでも積み重ねていけば、これまでキャパシティの問題でお受けできなかったお仕事にもお応えできるようになり、「約2倍」という数字も決して夢物語ではないかもしれない。そう思えたのです。

    まとめ:現状を包み隠さず伝えるため、全社キックオフへ

    とはいえ、私一人が心の中で意気込んでもどうにもなりません。

    「まずは、この厳しい現状とこれからの目標を、包み隠さずみんなに伝えよう」 そう思い、私は業務時間を止めて**「全社キックオフミーティング」**を開催することを決めました。

    こんな高い目標を急に突きつけられた時、社員たちはどう反応したのか。 次回、【第3回(完結編)】では、専門家すら驚かせたアンケート結果と、遠藤木型の新たなスタートについてお話しします。

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